石巻市の様子

2011年10月01日
震災発生から半年が経過し、石巻市ではいよいよ復興への
取り組みが活発化して参りました。
祐ホームクリニックでも、皆様のご支援に支えられ9月に医療拠点がスタートしました。
10月からは復興支援室が復興に向けたをブログでご報告して参ります。

◇石巻市内の様子
 9月15日に農作物の放射性物質の残留検査がありましたが、
 無事収穫許可が出ました。
 9月21日の台風では稲が水に浸かってしまう試練もございましたが、
 9月下旬~10月にかけて稲刈りも終わり出荷ができるようになりました。

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収穫が終わり、わらが干されている石巻の田んぼ。

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一時期に比べ、中古車の価格も落ち着いてまいりました。
ただ、石巻市内でも蛇田地区は、土地も中古車の価格も値上がり続けています。
住民アンケートによると、多くの人が、仮設住宅から出る際にも、元に住んでいた
地域の近辺がいいと答え、地域への愛着が伺えます。

祐ホームクリニック

水産加工施設の復興

2011年10月04日
石巻の水産加工施設は急ピッチで復旧が進んでいます。
製氷工場、冷蔵倉庫、市場など 水揚げのために必要な施設の復旧を地元の企業が
執念で取り組んでいます。
石巻の市場も地盤沈下で常時冠水していた部分を70cmくらい嵩上げし、
再開に向け準備が整って参りました。

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地盤沈下した分を嵩上げした市場。

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冷蔵施設の再建が、石巻水産加工業再開の第一歩となる。

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仮設の市場で、取引が再開される。

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石巻に水揚げする漁船。

祐ホームクリニック

在宅避難世帯の様子

2011年10月05日
10月11日で市内の避難所が閉鎖され、いよいよ仮設入居への最終段階となりました。
そんな中、仮設住宅にも入れず、被災した自宅で生活を開始しだした在宅避難世帯の
存在をNPOネットワークとの会話で知ることになりました。

在宅避難世帯は、石巻市内では約3000戸、1万人にのぼります。
行政やボランティアの支援が届きにくく、孤立化が深刻な課題となっています。

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一見、外観からは普通の家に見えますが・・・・。

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中に入ってみると床上浸水の傷跡が今も残ります。
多くの在宅避難世帯では、床あげ・泥かきをした後の応急修理で悩んでいます。
多くの家庭が1階に家電製品を設置していたため、殆どの生活家電やガス器具が
使えない状態となっています。
冬を迎える前の暖房器具、冬用布団などの装備は深刻な悩みです。

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1階が浸水した家庭では、エアコンの室外機が取り外されたままになっています。

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石巻市では、在宅避難世帯を中心に応急修理が活発化。
地元の大工さんや材木屋は超多忙となります。

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応急修理の対応をしたくとも、業者が捕まらなく、いつ工事が進むのかもわからない状況です。
また、地域のコミュニティも崩壊し、町内会や回覧板などの運用がストップし、
情報過疎の状況が発生しています。
在宅避難世帯は、仮設住宅以上に孤立化する危険をはらんでいます。

祐ホームクリニック

地盤沈下の様子

2011年10月07日
石巻市の旧北上川河口付近では、地盤が70cm程度沈下し、大潮や大雨の際には冠水します。
これは、台風が過ぎた際に河口付近で冠水している様子です。

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住民の方は、大雨が降ると避難勧告が出て、避難所に退避します。

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時には、橋が通行止めになり、渡波地区や女川町方面には
移動できなくなります。

このエリアの在宅避難世帯は、常に冠水の不安を抱いています。
再び、住民が生活するためには、堤防による治水工事や土を盛って冠水を防ぐなどの
恒久対処が必要です。

祐ホームクリニック

道路の様子

2011年10月11日
震災から今日で7ケ月経過しました。
市内には約616.3万トンのガレキの山がうずたかく積まれ、このままでは
100年は処理にかかると言われています。
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市内では、ガレキ運搬のダンプカーをよく見かけます。

場所によっては、道路は埃っぽいです。
石巻の道路は所どころ(陥没のせいか?)、凹凸があり走りにくいです。
次の写真は石巻でよく見かける道路の状態の一例です。
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津波で、表面が剥がれたのか砂利になっていて、マンホールの周りが
沈下して縁石などが浮いている状態です。

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大潮の時には冠水する道路や地盤沈下により雨水が溜まる同度では写真のように
縁石の高さまで盛ってあります。

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鉄骨で水が入ってこないようにガードしている道路もございます。

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常時冠水道路では、急ピッチで20cmくらい高くしており、
車線を封鎖して工事をしています。
こういう事情もあり、渡波地区、湊地区、女川町では慢性的な渋滞が続いています。

祐ホームクリニック

避難所閉鎖

2011年10月12日
10月11日に石巻市では全ての避難所が閉鎖されました。
一時は259ケ所、約5万人が避難所で生活を送ってみえました。
避難者の大半は、修理した自宅や仮設住宅に転居しました。
まだ、42世帯64名は転居ができず、臨時の住まいとして石巻市が
用意した待機所(公民館)に移っています。

石巻市で代表的な避難所であった湊小学校を訪れてみました。
湊小学校では最大380名近くの避難者が避難するとともに、
近隣世帯700名~1000名の食糧支援拠点として住民を支えていました。

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大勢のボランティアや避難者で活気のあった湊小学校も今はガランとしています。
この避難所にも、多くの支援が全国から寄せられました。

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5月のころには、台座から落ちていた左手のない二宮金次郎像も・・・

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今では、台座に納まり、子ども達が帰ってくるのを待っています。
この7ケ月間、金次郎はどんな出会いや別れを眼にしてきたのでしょうか。

避難所から転居しても仮設住宅に入れない方の中には、やむを得ず、「在宅避難」されている
方も見えます。推定では、石巻市内で3000~4000世帯、約1万人~1.5万人の方がいると
みています。行政でも実態は掴めていません。

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渡波地区、湊地区、大街道地区では特に在宅避難世帯が多く、
1階が被災し修理をまたずして、2階などに住んでいる方が多く存在します。

多くの家では、1階に家電製品、生活機能があり、1階が浸水で
ぐちゃぐちゃの家での生活は大変困窮を極めます。
特に、津波で浮いた冷蔵庫などが、壁や柱や天井に穴をあけ、
外見からは普通の家に見えても内部は応急修理なしでは生活できません。

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1階が被災して、2階に洗濯物が干してあるのがわかりますでしょうか。

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1階のドアやガラスの工事手配も混雑しており、ブルーシートや板で
ふさいで生活している家もよく見かけます。

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このお宅もまだ新しそうな家ですが、1階は板でふさいであります。
石巻市では12月を超えると気温が5度を下回る日が続きます。
冬用布団、暖房器具を失った在宅避難世帯では、寒さ対策は深刻な問題です。

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石巻市では、「応急修理制度」というものがあり、災害救助法の規定により、
自らの資力で被災した住宅の修理を行うことが出来ない被災者を対象に、
申請に基づき市が住宅の応急修理を行います。
対象者は、大規模半壊、半壊又は半焼の被害を受けた家屋です。
全壊の場合でも、応急修理をすることにより、居住が可能となる場合は対象となります。
ただし、応急仮設住宅(民間賃貸住宅を含む)を利用しないことが条件です。
そのため、仮設住宅に入居せず、在宅避難している方も大勢みえます。
支給は上限52万円が限度額となります。
建設業者に見積もり依頼し、見積もり書を行政に提出し、工事完了後、
修理完了報告書を行政に提出すると行政から業者に支給される形態です。
そのため、在宅避難者に対して多忙な業者からは、先に現金を振り込む
ようにと要求もあるそうです。
一般的に応急修理の費用は、100万円から1000万円近くかかりますので
在宅避難者の負担は相当なものです。

また、「被災者生活再建制度」というのもあります。
対象は、住宅が全壊した世帯。住宅が半壊、又は住宅の敷地に被害が生じ、
その住宅をやむを得ず解体した世帯。住宅が半壊し、大規模な補修を
行わなければ居住することが困難な世帯(大規模半壊世帯)が対象です。
(1) 基礎支援金(住宅の被害程度に応じて支給する支援金)
 ・被 害 程 度    全壊    解体   大規模半壊
 ・複数世帯支給額   100万円  100万円    50万円
 ・単数世帯支給額   75万円   75万円    37.5万円

(2) 加算支援金(住宅の再建方法に応じて支給する支援金)
 ・住宅の再建方法  建設・購入   補修    賃借(公営住宅以外)
 ・複数世帯支給額   200万円   100万円  50万円
 ・単数世帯支給額   150万円   75万円    37.5万円
が支給額となります。
市役所担当者によると申請しても受け取るまでに2~3ケ月近くかかるとのことです。

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市内には、応急修理の看板を見かけます。
業者は、現在大混雑で、市の助成金待ちの所は後回しで、現金先振込の
世帯から優先するという実態も見られます。

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県内には、応急修理支援業者の絶対数が不足しているので、冬を前に県外の
職人リソースを投入するということも考えないと在宅避難世帯は困窮を極めます。
何とかしなければ。

祐ホームクリニック

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女川町の仮設住宅

2011年10月13日
石巻医療圏に含まれる女川町は、石巻駅から車で30分くらいの所に位置します。
女川町で、待望の二階建て仮設住宅の入居が始まったということでさっそく見てきました。

女川町は、山が海の近くまで迫る典型的なリアス式海岸であり、平地が限られています。
そのため、仮設住宅29団地の大半は山間部の隙間を縫って建設されています。
石巻市内にも土地を借りて、石巻市内にも仮設団地があります。

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今回、野球場内に貨物用コンテナを組み合わせて2、3階建て仮設の建設が行われました。

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バックスクリーンの真ん前に立つ2階建て仮設住宅。

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さらには、現在、三階建て仮設住宅も急ピッチで建設中です。

女川町には、仮設住宅の完成を待ちわびている避難所生活の方が未だに
300名ほどみえます。

女川町は、石巻市とまた違った課題がありますので、今後は女川町の復興の
様子もご紹介していきます。
今まで、石巻市の話題が中心でしたが、8月から女川町には頻繁に支援に
出向いており、女川町の様子も併せてご紹介していこうと思います。

祐ホームクリニック

娯楽施設の復旧の様子

2011年10月17日
10月17日 湊地区にあるボーリング場、スケートリンクがリニューアルオープンします。
津波の浸水がひどかったこの地区での再開までの道程はさぞ大変だったかと思います。
 
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パチンコ、スロットのお店が続々と再建中です。

心配なのは、年金支給日翌日には、高齢者がパチンコ屋の前で大勢並んでいるので、
貴重な生活費を熱くなって全て使ってしまわないようにと願うばかりです。
仮設住宅では娯楽が無いからと聞きますが、地域のコミュニティ再生や生きがいサービスの
提供が必要と感じました。

祐ホームクリニック

女川町の様子 津波の被害

2011年10月18日
女川町は、宮城県北部に位置し、震災前は人口10,014人の漁業の街でした。
街の面積は65.79平方Kmですが、代表的なリアス式海岸の街であり、大半は山間部の沿岸に
住居が並びます。今回の大震災では、死者・行方不明者が832名、町外避難者約4000名を数えます。
住宅被害は、4,568棟に対し、全壊・半壊・一部半壊が3,916棟であり、実に86%の
被害を受けました。

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女川町は、サンマの水揚げ日本一であったことを示すように、漁業・水産加工業が活発です。
しかし、水産加工施設などの非住家は、77%の被害を受け、町内全漁港12港中12港が壊滅し、
多くの漁業関係者、水産加工業者が職を失っています。

女川町には、リアス式海岸特有の大きな津波(18メートル)が押し寄せ、引き波と併せて、
街ごと流されてしまいました。

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津波が押し寄せる女川町(写真提供:女川町保健センター)
左上の建物の特徴的な屋根をご覧ください。
4階建てのビルの屋根が全て水にかぶってしまう程の津波が押し寄せました。

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現在のビルの様子です。
天井部分のパネルが一部剥がれ、窓には10月時点でもまだ車が突き刺さっています。

女川町の高台には、町立病院があります。
15メートルの高台の上にある病院の1階 天井から30cmまで津波は押し寄せ、
高台の上でも渦を巻いて多くの方が流されました。

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写真後方の高台の上にあるのが町立病院。ここの1階まで津波は到達しました。

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津波が来た15時35分で止まっている時計。

津波の威力は凄まじいと感じました。

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3階建てのビルが津波によって横転しました。

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街の大半の住宅は、間取りだけ残して流出しました。
鉄筋の建物は窓枠だけのこしています。

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地中深く基礎工事がしてあった建物も引き波で横転しました。

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青い線の下部をご覧ください。人がいます。
こんなに大きなタンクも津波により流出しています。

街全体に予想を超える壊滅的なダメージを負っている女川町。
専門性を活かして、私たちにできることを考えていきたいと思います。

祐ホームクリニック

女川町の様子 住民の生活状況

2011年10月19日
女川町では、どんな状況が発生しているかをご紹介していきます。
女川町保健センター、地域包括センターの保健師・看護師が中心となって、
仮設住宅に避難された住民の健康調査をそれこそ“命がけ”で実施されています。
女川町に残った約5000名のうち6割にあたる約3000名の健康情報を収集し、
フォローをしています。

女川町では、町立病院の被災に加え、3つあった診療所が全て全壊し、
医療資源も困窮を極めています。

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仮設団地は29団地1050戸ございますが、その大半は交通不便な場所に立地し、
車両被災した世帯では通勤・通学・通院なども大変困難となっており、孤立・孤独が
時間とともに問題となってきています。

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長さ1キロにわたって200戸の仮設住宅が並ぶ女川町最大の仮設団地。
仮設住宅の周りには、商業施設などはありません。

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平地の少ない女川町では山間部の隙間に10数戸の仮設住宅が建設されている
ケースもあります。車が無いと完全に孤立です。

女川町では、保健センターと地域包括支援センターの保健師が中心となり、住民の健康調査を行い
健康フォローや専門職に繋ぐことで、孤立や孤独の防止、こころのケアに取り組んでいます。

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保健師の佐藤由理さん(左)、三浦ひとみさん(右)は、保健師のリーダーで女川町の
住民の健康を守るためそれこそ命がけで健康調査を行っています。

5月、6月の頃、避難所から仮設住宅への転居が始まり、これで解決されると想定して
いましたが、予想に反して仮設住宅での孤独・孤立が深刻であるということが判明し、
仮設住宅の全戸健康調査を開始しだしました。仮設住宅に転居してから、家族構成の
変化や生活状況の変化、経済状況の変化があり、これらの情報が把握できていないので、
住民の健康を守るためのケアができないという課題に直面をしました。
住民情報の大半が流された女川町保健センターでは、「過去の記録が無い」ということで
非常に困りました。
また、多職種で連携してケアするため、「記録の大切さ」「情報の共有の大切さ」という
ことが身に染みたそうです。

例えば、ADLが低下し、仮設住宅ではユニットバスが深くてお風呂に入れない。
仮設住宅では壁が薄くて、手すりがつけられない。結果的に衛生面での課題や
身体ケア、心のケアの対象になっている・・・
こういった情報を巡回訪問によって調査して、記録して、多職種間で共有する
ということが必要となって参ります。

高齢者の中には、「自分が生き残って、若い人が亡くなってしまった」ということを
気にやんで引きこもってしまう方もいるそうです。
また、孤独から自分が何かあった場合に、誰が見つけてくれるのだろうかと不安に
感じている高齢者もみえます。「住民のことを思うと胸が詰まってしまう」と佐藤さん。

保健師達は、仮設住宅での住民の健康をケアし、住民の方の二次災害を少しでも減らしたい
という想いで日夜取り組んでみえます。本当に頭が下がります。

保健センターでは、仮設住宅の住民が対象ですので、私たちとしては、在宅避難世帯の
調査情報などを女川町に提供できるような取り組みも行い、保健センターと連携して
いきたいと考えております。

祐ホームクリニック

防寒対策

2011年10月19日
宮城県もめっきり肌寒くなってまいりました。
宮城県は、仮設住宅の防寒対策について「窓ガラスの二重化」「壁の断熱材の補強」
「暖房便座の設置」などの追加工事を12月20日前後目標で実施する見通しを発表しました。
11月24日から順次工事着工をするそうです。対象は、県発注で建設した仮設住宅
(15市町村、2万1520戸)です。また、国は補助金を出してストーブやホットカーペットを
設置するように県に伝えていますが、県は市町村に調査や購入手続きを任せるようです。

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ここで懸念なのが、いつも話題にでるのが“県発注の仮設住宅”だけが対象なことです。
もちろん仮設住宅も大変な環境ですが、「在宅避難世帯」「借り上げ仮設住宅」も
困窮しているので同じ被災者として支援が必要です。

在宅避難世帯では、今回のニュースについても、「自分たちはいつも対象外」という
孤立感を強めています。
行政自身が在宅避難世帯を把握していないため、行政からの通知も十分に回ってきません。
また、5月、6月の仮設住宅が不足していた時期に入居した借り上げ仮設
(民間の賃貸施設を仮設住宅不足より仮設住宅相当と市町村が認定)に入居した人は、
その後“県が設置した仮設住宅だけが対象”という条件が
指定されて自分たちがいつも対象外ということに困惑をしています。

今後、行政の支援が遅れている在宅避難世帯などを中心に、健康・生活調査を行い、
「どこで何が起きているか」「誰が何で困っているか」を把握して専門支援団体に
繋げていこうと思います。
本格的な冬を前に、迅速な対応が必要です。

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祐ホームクリニック

女川町の冠水状況

2011年10月20日
女川町では、地盤が1メートルくらい沈下しているので、満潮時の冠水が大きい状態となっています。
大潮の際には潮位が1メートル40cmくらい上がりますので、60cm前後は冠水します。

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建物の入り口は、完全に水の中となってしまいました。

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道路は嵩上げしてありますが、潮が満ち始めると同時に徐々に冠水範囲も広がってきます。

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海ではありません。満潮時になると冠水してしまう街の様子です。

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ここに街を再建するとなると防潮の工事と土を盛る計画が必要となります。

祐ホームクリニック

商業施設の再開

2011年10月20日
10月に入って、ようやくコンテナ村で商業施設も営業開始しました。

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魚市場も10月7日より再開です。

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冷凍されていない魚が販売されていて、びっくり!さすが、魚の街であり、
漁業の復活の兆しを感じました。
さんまの脂ののりは絶品です。
女川町では、加工屋さんと呼ばれる水産加工業に関わる女性の多くが失業しました。
水揚げのための船が入港するとサイレンが鳴るのですが、女川港にサイレンが鳴ると、
街の人は感涙です。
漁業の復活を多くの住民が待ち望んでいます。

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また、女川町の地元密着スーパー「おんまえや」様では、バスを改装し買い物に
来ることのできない方にも購入して頂くために、移動販売を行っています。
津波で店舗は全壊しましたが、幸いにも残ったバス3台で地元女川町を走り、
住民の生活を支えています。

女川町では、失業による若い世帯の流出も多く、何とか就業再開を果たさねばなりません。
また、鉄道再開のめども立たず(線路や駅舎ごと流出)、通勤・通学の足がありません。
小中学校はありますが、高校が無いため、中学生を抱えた家族では、町外への転居も検討をしていました。

復興の兆しが見え始めた女川町ですが、先日の台風(9月21日)では、また大きな被害が
出てしまいました。自衛隊に支援要請をした程です。
特に山間部の在宅避難世帯や仮設住宅では地盤が緩みがけ崩れや雨漏りがひどく発生し、
冬を前にした応急修理支援や住民の方の心のケアも急務となっています。

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石巻市とは違った被害の様相を見せる女川町。
街には、「がんばっぺ、女川」「強く生きる。女川」という幟をよく見かけます。
私が接してきた女川町の方々は、皆 前を向いています。明るい、強い人が多いように感じました。
「前がもっとひどかったから、感覚がマヒしてきているのかねえ」と前を向いています。

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私達ができることは何だろうか。
石巻だけでなく、女川町の復興に向けても健康調査面、情報共有面など
積極的に支援をしていけるように取り組みたいと考えております。
女川町の人に出会って、とにかく何か協力したいと強く感じました。

祐ホームクリニック

鉄道事情

2011年10月21日
仙台-石巻間を1時間で結んでいた仙石線は再開の見通しがつかず未だに不通です。
線路は津波をかぶり、錆びて、草も多く生えています。

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今は多くの人は仙台-石巻間を高速バスで移動しますが、時には満席で乗車できないこともあります。

現在は、仙台あおば通から高城町までは営業していますが、石巻に行くには松島海岸駅からの
振替輸送バスに乗り換えて、矢本駅からディーゼル列車に乗り換えて行きます。
乗り継ぎは考慮されていますが、移動や乗り換えが多く不便な状況です。

矢本-石巻間のディーゼル列車の運行が陸前小野駅-石巻間に延長されるニュースも
ありますが、全線復旧にはまだまだ時間を要するようです。

鉄道敷設が遅れている背景としては、「町の復興方針が定まらず、被災地に駅を設置しても
人が住むかどうか決まっていない」「多額な費用がかかりJR単独での復旧は難しく、
国の支援が必要」等の理由があるそうです。
9/30に東名駅、野蒜駅をそれぞれ500m内陸部へ移設する方針が沿線自治体と
JRの間で合意されました。しかし、今後も迂回ルートの確定ののちに用地買収や
土地造成に数年かかるほか、鉄道施設の敷設にも3年はかかる見通しと言われています。

石巻から仙台まで電車通勤・通学をしていた若い世代は多くいました。
震災後、電車通勤ができず、仙台に引っ越しした人や親せきの家から通う若い世代も増えたそうです。
鉄道の開通も人口流出要因の一つとなっています。
若い世代の流出は、一層高齢者率が高まり、税収減に繋がっていきます。

女川町の様子 行政関係

2011年10月21日
街の大半が被災した女川町では、行政の職員にも大変な負担がかかっています。
町民のために、対策を考え尽くし、本当に頭が下がる思いです。
女川町役場は、7月19日より、プレハブの仮設庁舎で業務をされています。

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女川町役場 仮設庁舎

震災前は、以下のような立派な庁舎でした。
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震災前の役場(写真提供:女川町保健センター)

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被災後の町役場の建物(10月)

住民を支えるための役場の情報は大半が流されてしまいました。
現在の住民の情報を正確に捕捉し、適切な行政サービスを行うことが住民支援に繋がります。
女川町職員だからこそできることもあり、住民の命と生活を守るための施策を皆が期待しています。
がんばっぺ、女川町。

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住民の記録の大切さが改めて見直されています。

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風にたなびく女川町の町旗

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銅像も台座ごと流されていました。

祐ホームクリニック

健康・生活アセスメント準備

2011年10月26日
石巻医療圏の健康・生活アセスメント(影響予測調査)の準備を進めています。
事務局は、一般社団法人 高齢先進国モデル構想会議が担い、地元NPOと連携して進めています。
先行調査の結果より、看護師、介護福祉士、健康調査NPOと相談しながら、運用ルールを決め、
ヒアリング練習などをしております。

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NPOと調査内容のディスカッションをしている様子

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行政が支援している制度の中には、在宅避難世帯の方が十分ご存知ない情報もございます。
今回の世帯調査では、そういった行政サービスの情報などもお伝えして、行政サービスに
つなげていこうとしております。

例えば、「東日本大震災後期高齢者医療一部負担金等免除申請書」という制度があります。
これは、後期高齢者(75歳以上)だけではなく、住家が全半壊されたり災証明書を
持つ方でしたら医療費が2012年2月29日までは免除されます。
行政側の手続きも早く、書類を持参すれば即日発行です。

り災証明書が無くとも、主たる生計維持者が失職し、現在収入が無い場合でも審査によって、
医療費用が免除される申請が可能です。
こういう制度をご存知で無い場合は、預貯金の残高を不安視して、医療機関にかかることを
無理に我慢してしまい悪化させているケースもございます。
こういう情報も避難住民の方にはお伝えしていこうとしております。

他にも、「被災者生活再建支援制度」がございます。
これは、基礎支援金として、全壊・半壊した世帯に支援金が支給されます。ここまでは多くの世帯がご存知です。
しかし、追加の制度として、加算支援金というのもできました。
住宅の再建・購入や補修をするとケースに応じて50万円~200万円の支援金が支給されます。
手続きに必要な書類は、工事の見積もり書や領収書などで申請できます。
これは支給までに3ケ月かかりますが、家の補修を考えて資金不足で困っている世帯には朗報です。

更に、「災害援護資金貸付」制度もあり、石巻市内に住所を有していた世帯には、世帯の人数と総所得に応じて
150万円~350万円の貸付が行われます。利率は、保証人があれば無利子です。
保証人なしの場合は年1.5%です。利子は7年目よりかかります。
償還期間は13年間ですので、13年かけて返済をすることになります。

私たちは、新しい公共という考え方にも取り組んでいます。
行政の眼の行き届かない部分には、NPOなどと連携しながら、民が民を支える仕組み作りにも挑戦しています。

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健康・生活アセスメントの調査隊向けに調査研修を実施している様子。

祐ホームクリニック

タイ大洪水への支援の輪

2011年10月27日
タイで大洪水が発生し、多くの居住地や農地が被災されています。
日本では、企業の被害に対する情報が多いのですが、住民の方のその後の生活が心配です。
これだけの規模の水害は、津波の被害を体験した石巻から見ると他人ごととは思えません。
水が引いた後の泥かき、ガレキ除去、衛生対策、生活物資の再購入等・・・
石巻での復旧の道程と重なってきます。

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田畑や住宅が冠水している様子

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腰までつかる水の中、荷物を運び出している様子

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多くの車両や住民の財産も被災されています。

タイ王国は、日本の東日本大震災に応援メッセージや支援金を16億円ご支援いただきました。
復興に取り組んでいる被災地は、勇気づけられました。
今回、石巻市、女川町、東松島市の住民やNPOに声をかけたところ、「今度は私たちが支援する番」
という声もあがり、応援メッセージや支援品を送付することとなりました。
支援品は、石巻で水害後に有効だった品々です。
水害対策のドロかき用の軍手、作業服、マスク、衛生グッズなどです。
また、ペットボトルの水も集まりました。
日本の支援者からいただいた支援品のうち、役目を果たし、今のこのタイミングではタイでこそ
必要となるという物資を厳選して皆の気持ちが集まりまりました。

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震災ガレキ、清掃、泥かき等の活動経験も豊富なチーム王冠の伊藤代表からは、
軍手、作業服を提供いただきました。

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祐ホームクリニック石巻からも下着、衣装ケース、ファイル、衛生セットなどを提供しました。

今日1日で、水900L(2リットル450本)、軍手1140セット、マスク9000枚、
作業服29着、ファイル200枚、下着50セット、衣装ケース50セット、衛生セット100個が
集まりました。
同じ水害に立ち向かっている者の心意気をいただきました。

石巻市民、東松島市民、学生さんからも応援メッセージをいただきました。
寄せ書きに応援メッセージを書いていただき、ビデオレターでは、激励の言葉をいただきました。

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・負けず、折れずに共に頑張って乗り越えましょう!

・水害に負けず、お互い助け合って立ち上がっていきましょう。応援しています。

・日本へのご支援ありがとうございました!
 お互い大変な時期だと思いますが、前を向いて頑張っていきましょう!

・完全復活目指しましょう。大事なのは負けないこと。

・今、日本も復興に向けて頑張っています。
 タイのみなさんも気を張らず、頑張ってください!!

・日本の支援ありがとうございます。今度は我々に支援させてください。

・お互いに手をとりあって、輝かしい未来をつくりましょう。

・遠くにいても気持ちはすぐそばにあります。共に乗り越えましょう。

・ひとりひとりの笑顔のためにお互い頑張りましょう。貴国のことは決して忘れません。

・もう一度美しい国を取り戻そう。Build Again!

被災したからこそわかる想いをメッセージに込めて届けたいと思います。

明日は、女川町住民や石巻市の港地区、大街道地区住民のメッセージをお届けします。
ご支援の輪は、タイ王国大使館経由で被災地にお届けしようと思います。

祐ホームクリニック

タイ大洪水への支援の輪2

2011年10月28日
石巻に続き、今日は女川町民の方に応援メッセージをいただきました。
女川町の保健センターでは、タイの洪水の様子に対し、
「この水の下はどうなっているかわかるだけに応援したい」
「このあと、衛生面でも大変だ」
「泥かきがつらくても、まげねーで。おだづなよ洪水」
とエールをいただきました。

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女川の方言で寄せ書きを書いてくださった女川町保健センターの皆さん。

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多くの女川町民の方からメッセージをいただきました。
津波を経験しただけに「がんばりずぎずに、負けないで」
と思いやりの言葉をいただきました。

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・2011年大変な年になりました。日本への支援ありがとうございました。
 みーんなとつながって力をたくさんいただきました。
 “負げねーど”  がんばらないで、でも負げねべし。

・今年は世界的に災害の多い年になり、今度はタイでの大洪水のニュースを
 目にし国民皆様に心よりお見舞い申し上げます。明けない明日はありません。
 日本がそうであったように、タイ王国も少しづつですが復興の道が開けるはずです。
 諦めず前を向いて行きましょう!遠い日本の地から応援と無事をお祈りしています。
 “おだづな洪水"

・おだづなヨ洪水!!
 なめんなヨ洪水!! 津波の我々も頑張っているぞー!!

・タイ王国の国民の皆様、水害大変な生活であり、心痛みます。
 日本も、国民力を合わせて日々前進しています。
 お互いあきらめず、顔を上げて前へ進みましょう!!

・日本への支援ありがとうございます。
 復興できることを信じ、負けずに少しずつできることから頑張りましょう。
 必ず自分たちの町を復興させましょう!

・タイ王国の皆様、日本への支援ありがとうございます。
 "水害"には泣かされます。でもきっと復興できる日が来ます。笑顔で前へ進みましょう!

・タイの皆様
 乗り越えられない悲しみも有るかも知れません。それでも諦めず1歩1歩進んで行きましょう。
 僕達はタイの方や、世界の人に支えられたことを忘れず、恩返しします。
 お互いに手を取り合って、笑える日が来る事を願います。心はいつも一緒です。絆。

帰り道、女川町の復興の様子を見てきました。

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移動販売のおんまえやさんです。
お昼時には、多くのお客様が買い物をされています。

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移動販売おんまえやのお兄さん。

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魚市場(マリンパル女川)では、今日も旬な魚介類が売られ、多くの車が止まっていました。
新鮮なウニは、とろける触感で絶品です。

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先日のブログで「毛ガニ200円」で驚いたのですが、今日の毛ガニは150円で、またまたびっくりです。

ブログで反響のあった4匹650円の「のどくろ」は、今日は6匹750円でした。
新鮮な魚の街の女川町に是非、寄ってください。

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石巻市 大街道地区の住民、湊地区の住民、水明町の桜内さんからも応援メッセージをいただきました。

タイ王国に石巻市、女川町の皆さんから託された支援の輪を届けたいと思います。
2日間で以下の物資が寄せられました。
 ・応援寄せ書き
 ・応援ビデオレター
 ・シリアル 420袋
 ・ベビーフード 378個
 ・消毒ジェル 444本
 ・のどスプレー 80個
 ・マスク 10920枚(子供用、大人用、女性用)
 ・軍手1140セット
 ・作業服29着
 ・下着
 ・衣装ケース  等

タイの大使館に連絡をしてお届けしようと思います。

祐ホームクリニック

住民集会の様子

2011年10月29日
チーム王冠さんが石巻市 大街道地区、湊地区の住民との集会を
祐コミュニティホール(集会所)で開催しました。
祐ホームクリニック石巻では、地域住民のコミュニティ活性化にも協力しています。
主に在宅避難世帯の住民の方の課題が寄せられました。

「応急修理支援で困っている。行政から町の復興方針が出ていないので、
 家の応急修理支援を躊躇しているうちに冬を迎えてしまう。
 寒さ対策で、応急修理に踏み切ろうとしているが、業者不足で困っている」
「家を解体するので建物が地区から減ってきた。灯りが無くて不安。夜が怖くて不安。」
「夜が静かすぎて不安。怖い。毎日が不安」
「300世帯あった地区が100世帯に減った。街の街灯の電気代も防犯灯は市負担だが、
 街灯は地区で負担なので、負担が増える。11月から街灯の負担が始まる」

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コーディネーターの大西さん

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住民集会の様子

応急修理の様子です。
地元業者も過労者がでる程頑張っていますが、それでも職人が足りないそうです。
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在宅避難世帯の応急修理支援需要は高く、職人不足の石巻では、全国から職人さんの応援をお待ちしています。

祐ホームクリニック



石巻薬剤師会の訪問薬局

2011年11月05日
祐ホームクリニック石巻の横には、石巻薬剤師会が「石巻医薬品センター薬局」を開設し、
当院とも連携して活動をしています。

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石巻薬剤師会の薬局も震災で全壊し、現在は仮設の薬局を建設し、主に保険調剤や在宅訪問をされています。

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石巻薬剤師会の丹野先生

高齢者医療や在宅医療においては、服薬管理は重要であり、医師が処方した通りに患者さんが薬を
服薬しているとは限りません。薬の袋がうまく開けられずこぼしていたり、薬がきらいで飲んでいなかったり・・・
訪問薬局の薬剤師とは連携をして、活動にあたっております。

宮城県薬剤師会、石巻薬剤師会では、調剤薬局が流出した女川町にも臨時の薬局を建設しています。

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女川町の病院の前に仮設の薬局が建設され、11月1日にオープンしました。

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宮城県薬剤師会 会営女川薬局の土井薬局長(左)と開設の支援をされた石巻薬剤師会の丹野先生(右)

震災前は、“薬”は手に入りやすいものでしたが、改めて薬の重要性と“届ける”ということの
当たり前のありがたみが身に染みました。

祐ホームクリニック

タイ洪水支援

2011年11月06日
タイ王国の洪水への支援品が更に集まり、約1.3トンの物資となりました。
現在困っているのは、輸送方法です。

タイ王国大使館に問合せしたところ、義援金の受付は行っているが、支援品の受付は
行っておらず、タイの外務省に直接送付して欲しいと回答ありました。
タイの外務省に送付する場合には、免税通関の申し入れが必要でありますが、そこは
タイ大使館がタイ外務省と調整いただける事となっています。

この活動に対して、石巻市 市民協働推進課さんにも相談しました。
東日本大震災で海外からも支援いただいたので、何かの形で恩返しをしたいということで
市民協働推進課の亀山さんも応援メッセージを書いてくださったり、日本の外務省に
かけ合ってくださいました。

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市民協働推進課の亀山さん

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応援メッセージも多くの方にいただきました。(武藤院長 右)

応援ビデオレターは、現在タイ語の補足テロップ付けを挑戦しています。

石巻市にもタイ出身の市民の方がみえるので、是非応援メッセージをいただきたいと思います。
支援物資を送付するのは、まだまだうまくいっていませんが、皆さんの想いを届けたいと思います。

タイ王国の洪水では、首相が「バンコクは洪水にならないでしょう」という見通しを発表しましたが、
バンコクの北部で浸水が始まり、政権に対して住民が不満を募らせています。
市民の洪水への準備不足や避難の遅れに繋がり、住民は混乱をしています。

一方、バンコクの都知事は、南下してきた洪水を阻止しようと他県との境に張り巡らした防水壁を強化し、
運河の水門を閉じました。大洪水に見舞われた北隣の県の住民は、バンコクのせいで洪水がひどくなった
と防水壁を壊す住民も現れたそうです。

都知事は、水門でせき止めを図り、タイの首相は、運河を使って東西に水を振り向けようとすることで
意見が対立しています。

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タイは、「東洋のベニス」と言われ、バンコクには多数の運河が流れています。
タイの国王は、治水経験が豊富であり、王宮周辺が冠水する状態であっても陸軍の司令官に
「宮殿は守らなくても良い」「水をせきとめてはならない。自然の流れにまかせなさい」と
メッセージをだしているそうです。(洪水を永遠にせき止めるのは不可能と思われているため)

突然襲来した巨大津波、じわじわと被害が拡大する大洪水・・・
どちらも自然災害ですが、一番困るのは住民です。自然災害の通過後、どのように住民支援が
行われるかというのは、行政だけでは手一杯なので、民が民を支えるという活動も重要となってきます。
“新しい公共”がここでも芽生えることになると思います。

祐ホームクリニック

健康・生活アセスメント活動(住環境)

2011年11月07日
健康・生活アセスメントを開始して、120世帯の情報が収集されました。

■住環境への対応
住環境を補修するため、応急修理支援を検討している世帯は40世帯にものぼりました。
「予約をしているが大工がいない」「工事待ち」「業者から早くて4月と言われている」という
世帯の声も多くみられ、石巻エリア全体で職人不足である状況が見えてきました。
今日は、首都圏から施工業者の方が視察にみえたので、現状の説明や石巻の在宅避難世帯エリアの
課題を説明しました。

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被災した住宅を前に、専門家同士で議論をする様子。

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1階が津波で被災した家では、天井から断熱材がぶら下がっている

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壁の中にも断熱材が設定されていたが、むき出しになった部分は補修が必要。

復興支援の一環で、石巻に職人を連れてきてもらえそうなことになりました。
今後は、住民に対して、専門職から応急修理支援相談会の場を設定していこうと思います。

祐ホームクリニック

健康・生活アセスメント活動(自立生活支援)

2011年11月08日
■生活自立支援への対応
世帯の中には、「就業できない」「ローンで困っている」「生活で自立できない」
「行政の制度がわからない」といったことで悩んでいる方もみえます。
その場合には、ソーシャルワーカーに繋ぎたいと考えています。

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公益社団法人 日本医療社会福祉協議会
東日本大震災対策本部の佐藤さん(左)、社会福祉士の岩間さん(右)

今後、定期的に要フォロー世帯情報の合同カンファレンスを行っていくことになりました。

祐ホームクリニック

健康・生活アセスメント活動(こころのケア)

2011年11月09日
■心のケア
世帯の調査を進める中で、多くの方が「不眠」「憂鬱」の状態を抱えていることがわかってきました。
「娘がいるので死ぬことはできないが、1人になると何もやる気力が無い」「フラッシュバックで、
めまいがする」「家族に心配かけたくないのでとにかく話を聞いて欲しい」など・・・
心のケアのフォローが必要なケースが目立ちます。
心のケアについては、精神医療や臨床心理士さんなど、専門的な知識と経験を保有した方が接することが
解決につながると考え、石巻に11月1日に開設された「からころステーション」に相談しました。

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震災こころのケア・ネットワークみやぎ 日精診 心のケアチーム
からころステーション 臨床心理士の渋谷さん(右)

今後、健康調査情報を一次精査し、心のケアでフォローが必要な世帯に対しては、
相談をさせていただくことをお願いしました。被災地では、精神医療と身体医療は、
セットで対応することも多く、在宅医療の観点でも連携していくことになりそうです。

祐ホームクリニック

女川町健康調査の支援

2011年11月10日
女川町の健康調査活動に対して、高齢先進国モデル構想会議の枠組みの
民間サービスからもご支援いただきました。
住民の命を守るためには、多職種間での情報の共有が必要となってきます。


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イトーキさん(http://www.itoki.jp/)からは、鍵付のキャビネットをご支援いただきました。
住民の健康情報を厳重に保管・管理できます。

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富士通さん(http://jp.fujitsu.com/)からは、健康調査情報の電子化支援と今後の更新をするにあたり、
パソコンや通信環境を支援いただきました。
また、システムエンジニアを現地に毎週派遣し、パソコンの操作などをフォローしています。

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保健師が住民の健康情報を収集するための移動手段も不足していました。
リクルート カーセンサーさんからは、
「車を届けようプロジェクト!」(http://publish.carsensorlab.net/shien/)を通して
調査用車両のご支援をいただきました。
同プロジェクトでは、女川町立病院に対しても福祉車両を届けています。

祐ホームクリニック

健康・生活アセスメント (住環境)

2011年11月11日
渡波地区の住民を対象に11月9日に住民集会をチーム王冠が実施しました。
今回のテーマは、住環境に関する行政の制度と応急修理支援相談の情報提供です。

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渡波地区の住民集会の様子。
コーディネーターは、大西さん(奥)

日本で建設・改築される住宅は、年間81万棟です。そのうち、東北6県では5%(4万棟)でした。
もともと、東北6県の年間の新規着工対応力は年間4万棟レベルということが言えます。
宮城県だけでは、多くて2万棟レベルと推定されます。
そんな中、東日本大震災で一部損壊、半壊、大規模半壊、全壊は83万棟ございました。
半壊・全壊で緊急で修理が必要な棟数を約20万棟とした場合、2万のキャパシティのエリアに一気に
10年分の需要がやってきたという計算になります。これは、職人不足になるのは当たり前ですね。
石巻の半壊・全壊世帯数は、約24000世帯です。現在、地元の業者は20件から70件の注文残を抱え、
新規の工事は早くて2012年夏ごろという順番待ちの状態です。

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今回、地元の業者の方にお伺いしてみた所、住民のニーズに応えるため、「応援に来てもらえる
のであればありがたい」という声がございました。
そこで、応急修理支援業者向けに、石巻在宅避難世帯の視察会を毎週開催し、現地を見ていただく
ことにしました。
東京、埼玉、神奈川の業者が支援の手を挙げてくれましたので、住民集会でご紹介しました。

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また、多くの住民が、住宅建設の規制地域が11月10日に発表されると信じて、
応急修理工事の着手を待っている状態であることがわかりました。
大西さんが、市役所に確認したところそういった事実はなく、6月ごろに発表されている
市の復興計画で指定した以外に規制をかける予定はありませんでした。
それを知った住民は、急いで応急修理を検討しなおすといった状況が発生しています。
地域のコミュニティが寸断されてしまった在宅避難世帯は、正確な情報を入手することが
困難であり、生活上の不利益を今日現在も大きく被っています。

祐ホームクリニック

タイ洪水の支援の輪

2011年11月13日
石巻市 市民協働推進課の亀山さんのご紹介で、石巻市在住のタイ出身のスッパンヤさんに
寄せ書きや応援メッセージをタイ語でいただきました。

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スッパンヤさん(右)

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日本語の応援メッセージをタイ語に翻訳中ですので、できたらスッパンヤさんにチェック
していただく予定です。ありがとうございます。

祐ホームクリニック

健康・生活アセスメント (行政連携)

2011年11月15日
健康・生活アセスメントでは、調査した情報を集計して、毎週「要フォロー者検討会議」
を開催しています。民間だけではフォローしきれないため、行政とも連携して、
住民の支援に取り組んでいこうとしております。

今回相談したのは、石巻市健康部 健康推進課の庄司課長と保健師の伊藤技術課長補佐です。
健康推進課では、主に仮設住宅の健康調査を行って医療・介護面での住民フォローを
実施されています。そのため、在宅避難世帯の健康状態や生活状態についても、
ご心配をいていただき、本活動における目的や課題を共有いただき、ご相談させて
いただけることになりました。

今後、毎週の要フォロー者検討会議に参加して、つなぎ先の助言をいただきます。
特に、心のケアに対する支援については、行政の委託業務との連携が期待できます。

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いつも応援をしていただける石巻市健康推進課の庄司課長(左)、保健師の伊藤さん(右)

法律相談や生活全般の相談については、石巻市福祉部 市民相談センターが相談にのって
いただけることになりました。

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市民相談センターの佐々木所長が、快く対応してくださいました。市役所の方も熱心です。

市民相談センターのいい所は、電話相談ができるところです。
今回、本活動に対して、住民に市民相談センター直通電話:0225-23-5040
を教えてくださいました。

被災地では、長引く生活苦から、子どもへの虐待も見られます。
市民相談センターでは、「子どもへの虐待、家族へのDVなどがあればそれも教えて欲しい」
と言われました。

市役所の制度なども不明点あれば、関係課に確認して回答をしていただけるそうです。
※法律相談は、市役所での対面型です。

また、法律相談は、石巻法律相談センター(0225-23-5451)でも、相談にのってくれます。
こちらは、予約制で弁護士との対面型で相談ができます。相談料は、30分以内、1件5000円です。
民事法律扶助が対象ですが、資力(世帯での収入や保有資産)が一定額以下である場合、無料で
法律相談(民事法律扶助)にのっていただけます。

祐ホームクリニック

健康・生活アセスメント (データ化)

2011年11月19日
在宅避難世帯の健康・生活アセスメントの調査票は、調査後データーベースに登録が行われます。
データーベースに登録されることで、要フォロー世帯の条件抽出や分析が効率的に行われます。
また、高度なセキュリティを保持した環境にデータが管理されることで(バックアップも採取されて
います)、今後、継続的にフォローをする経過も記録され専門支援団体との引き継ぎがスムーズに
行われることを目指します。
データの電子化にあたっては、調査団体でも実施しますが、定期的に専用環境でデータ化作業を
実施致します。
調査票のデータ化にあたっては、富士通株式会社の災害支援特別チームの支援をいただいています。

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専門のシステムエンジニアが現地に来て、データ登録環境の構築、研修、データ品質チェック
などを颯爽と対応いただきました。
データの登録スタッフは、地元石巻のパソコン教室出身者を短期雇用して、NDA契約を交わした
上で、協力をいただいております。

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調査員が一生懸命ヒアリングして伝えてくれた“情報”です。
データの品質チェックも真剣に行われます。
このデータが、フォローのネットワークに支援のバトンを繋ぎます。

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調査票上の不備は、1件1件確認して調査団体にフィードバックすることで
情報精度を高める工夫にも取り組んでいます。

女川町の保健師さんが、全戸健康調査におけるデータの記録の重要性をしみじみとお話されて
いたことを学ばせていただき、今回の取り組みを実施しています。

正規化された情報を体系的に記録、共有、更新、管理することで、情報をより価値の高いものにする。
検索性、セキュリティ、運用面をICT技術が支えます。
面で捉えた“情報”に基づいて、適切な専門スキルを保有している支援者(医師、看護師、薬剤師、
ソーシャルワーカー、弁護士等)に繋げる。
ICT技術による情報の管理も“新しい公共”を支える仕組みの一つだと感じます。

祐ホームクリニック

健康・生活アセスメント (要フォロー検討会)

2011年11月20日
健康・生活アセスメントの集約された情報から、「医療相談」「心のケア」「自立生活支援」
については一次抽出したフォロー対象世帯を関係者(医師、保健師、社会福祉士、看護師等)で
検討し、フォローするための枠組みを検討します。

医療相談の場合、看護師などが再訪問し、詳しく確認して、医師に報告をあげます。
医師は、地域の医療機関でフォローをするのか、在宅医療でフォローをするのかを判断します。
心のケアの場合は、市の保健師や社会福祉士などと相談して、心のケアをどのようにフォロー
するかを検討します。

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フォローについては、ケース毎に慎重に吟味をしてフォロー体制を組み立てていきます。
方法は試行錯誤で改善を図っており、専門の関係団体のご協力や連携支援をいただきながら
在宅避難世帯の孤立や孤独の防止、健康維持に繋がるような取り組みを続けていこうと考えております。

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フォローについては、スピードも重要であり、「スピード」と「品質」をどうやって
高めていくかが課題です。
関係する連携先や支援団体の叡智とネットワークを結集して、在宅避難世帯住民の
置かれている状況のケアにつなげていきたいと考えます。

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