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女川向学館の取り組み

2012年01月11日
1月14日、15日は、センター試験です。
被災地にも受験生がおり、皆さん一生けん命勉強をされています。

被災地では、夏まで避難所での集団生活であったり、仮設住宅で部屋や机が無く、
子どもの勉強の遅れが問題となっています。
また、多くの学校や塾も被災し、学力を支える人材の地域離れも問題となっています。

女川町では、特定非営利活動法人 NPOカタリバ が、学習機会の創造支援ということで
女川第一小学校内で、コラボ・スクールを開催しています。 http://www.collabo-school.net/
コラボ・スクールとは、地域で創りあげる新しい放課後学校です。

女川町では、震災前 小学生 約500人、中学生 約250人、高校生 約200人の
計950人の生徒がいました。
震災後 小学生は100人、中学生は50人、高校生は50人が被災や移転で減りました。
現在、約750人の生徒となりました。
その多くは、学びたくても学ぶ場所が無かったり、経済的な事情で塾にも通えないという状況です。

NPOカタリバが取り組んでいる女川向学館は、震災により学習環境が十分とは言えない
児童生徒のまなびの場を提供するために、2011年7月4日からスタートしました。
現在では、生徒数約210名で、女川町の小中学生の約3割が通っています。

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授業をするのは、被災された地元の塾講師や全国から集まったボランティアの先生です。

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全国から熱い先生たちが駆けつけました。

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教室は、学年ごとに分かれており、受験生には自習する部屋も用意されています。

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学校では出会うことができない講師の先生など、様々な大人との触れあいも
子どもにとっては勉強になります。

家庭の事情や友達とのトラブルを抱えた時に、向学館を居場所にしている
中学生もでてきているそうです。

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家では、どうしても集中できないので、授業の1時間前に来て
熱心に自習に取り組んでいる中学生もいました。

NPOカタリバでは、女川町の中学校の支援として、中学2年生の
職場体験の受入れ支援もされていました。
本格的な労働体験を企業で行うもので、大人と同等の労働の質と
労働量を求める本格的な職場体験です。
職場体験を通して志を持った中学生を育てるというのが目的です。
「他人と協力する価値」を自覚し、人への愛おしさや優しさを実感し、
「自分の行動が社会的にどう貢献できているか」を確かめ、
そこに喜びを見出すのは、13才~15才の時に身に付きだすそうです。

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NPOカタリバ 職場体験コーディネーター 松本さん(右)、中川さん(左)

石巻医療圏 健康・生活復興協議会でも、職場体験の受け入れ先として、
受入求人票を出しました。
地域と一体になって、子どもを支える素晴らしい取り組みだと感じました。

このブログを記載していた翌日(1月12日) 日経新聞の1面に
祐ホームクリニック石巻の活動とNPOカタリバの記事が偶然一緒に掲載されました。
これも何かのご縁ですね。

祐ホームクリニック

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